PowerMac G5 奮闘記 其の1


基板の画像検査機の制御用コンピュータが動かなくなりました。

正確には、冷却用のファンが暴走したままシステムが起動しなくなりました。

不具合箇所をネットで検索すると、メインボードかCPUの故障が疑われます。

使用しているコンピュータはPowerMac G5、20年近く前の代物です。

こういう時はパーツを集めて修理をするよりも、完動品を中古で探して交換した方が手っ取り早いので、

Mac専門の中古ショップに問い合わせると、ちょうどピッタリな機種があるとの事。

早速注文しました。



2003年当時、最高スペックのモンスターマシンでした。

重量も20kgとヘビー級、迂闊に持ち上げると腰がやられます。

先ずは動かなくなったPowerMacからハードディスクを外して

新しいPowerMacに移植するのですが…

上のハードディスクを外すには、最初に下のハードディスクを外さなければなりません。



スペースが狭く指が奥まで入らないので、

しっかりハードディスクを掴めません。

しかも動きが渋くなってる💢

そこで、ハンガーを加工してこのような工具を作りました。

ハードディスクの奥まで差し込み、捻って後ろ側に引っ掛けます。

 

 



グイッと引き出します。

上手くいきました(^▽^)/

次に上のハードディスクを外すのですが、十分なスペースが

出来たので、こちらは手で直接取り出します。



途中まで引き出し…

 

 

 

 

斜めに傾けて取り出します。

何と上下2本のレールを使って移動させているのです。

何故こんなパズルのような構造を採用したのか理解に苦しみます。

がたいが大きいのだから、この辺もうちょっと余裕のある

設計にして貰いたいですね。



無事に移植完了。

 

 

 

メモリーも移植、合計8GBは当時としては贅沢な仕様です。

今はスマホの方がもっと大容量なんですよね(^-^;

光陰如箭、21世紀に入って早20年が経ちました。

その間の技術の進歩には目を見張るものがあります。



画像処理ボードの取り付け完了、USB、RS232C接続OK

電源スイッチ ON

………

 

ランプが点かない( ゚Д゚)

取り敢えず作業のやり直しです。

メモリーの差し直し、ローテーション、その他コネクター類の

差し直し、SMU_RESET etc…

全て駄目でした。

そこでふと思い出しました。昔使っていたモノクロのMacの事を。

こんなの



Macはとても寒がりで、冬場は室温が12℃以上にならないと

起動しませんでした。

もしかしたらこの子も…(尾木ママ風)

早速、休憩所のストーブにあててあげました。

内部温度も室温に馴染んできたところで…

 

 

 



スイッチON

見事に目覚めました!

この日は何とかなりましたが、今後数日間に渡って

繰り広げられる、寝起きの悪いPowerMac君との格闘が

始まるのでありました…

 

つづく